この記事は、2021/2/5付の記事にて、一部内容を更新しています。
さて、コールセンターオペレーターの私が考える、シニアの賢いスマホの 買い方です。
キャリア(回線事業者)・契約方法(事前準備)に分けて考えてみましょう。
キャリアを選ぼう
スマホの回線事業者はどこにすべきなのでしょうか。
ご家族が携帯の会社にお勤めとか、お友達と同じ会社にしたいとかという理由で、もう決めていらっしゃるのであれば、特に悩むこともないかと思います。
(それでも、契約者名義等、事前の注意事項は、念のため心に留めておいていただきたいのですが)
そのような理由がないのであれば、ここで考えてみましょう。
昭和生まれの私たちは、どうしても大きくて資本が厚い会社を、信頼がおけるとして選びたくなると思います。
さらに保守的な方は、NTTの流れで、ドコモを選ぶかもしれません。
また、ドコモにはこだわらないけれど、格安スマホは避けたいとおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。
そのような方々は、ドコモ・au・ソフトバンクから選択することになりますので、それほど難しくないでしょう。
携帯電話会社成立の歴史を重要視される方は、ドコモかauかの二択になるでしょうか。
でも、私を含めて、常に一歩先を考えている孫さんの、ソフトバンクを試してみたい方もいらっしゃるでしょう。悩んでしまいますね。
最近話題の格安スマホや格安SIMも気になるし・・・大手にすると料金がすごく高くなるし・・・
いったい、シニアのスマホ初心者は、何を基準にキャリアを選択すれば良いのでしょうか。
1.端末とSIMがセットで購入できること
現在どのようなコールセンターにいるのかはお話しできないのですが、私は以前、通信系コールセンターにいたことがあります。
業務上知っておきたくて、スマホや光回線についてずいぶん勉強しました。また、自分でもよく調べてから契約するようになりました。
現在の業務でも、お客様からスマホや携帯について、いろいろなご意見を聞くことができます。もう生活から切り離せないものですから。
そんな中で、心配なことがあります。
それは、
身内から端末だけおさがりをもらう
という方が結構多いということです。
よくあることなのですが、これはできれば避けてほしいです。
スマホを使い慣れている人は、壊れないうちに本体を何度も買い替えているので、使える端末(本体)を複数台持っていることが多いです。
そのためよく、「使い方は俺が教えてあげるから、母さんはこの端末を使いなよ。」と言って気前よく端末をくれることがあります。
そのままでは使えないので、通信用のICカード(USIMカードまたはSIMカード(シムカード))だけを通信会社で契約することになります。
いわゆる、「SIMのみ契約」という契約です。
本体料金がかからないので、経済的なように思えるのですが、次のような難点があります。
- 操作方法がわからないとき、不具合が起きたときなど、困ったときに、教えてくれる身内がそばにいるとは限らない
- 上記のようなトラブル時に、ショップやカスタマーサポートでのサポートを受けられない
- 身内に聞けばよいという依存心が生じて、自分で使い方を覚えようとする意欲がどうしても薄くなりがち
キャリアでは、自社で販売していない端末(本体)の操作方法については、基本的に案内不可か、または有料のサポートをつけさせた上で案内することがほとんどです。壊れたとしても補償もできません(有料で一定の保障をつけることは可能)。
私たち昭和の人間は、「スマートフォンの操作方法や仕組みなんて、どれも似たり寄ったりなんだから、顧客サービスの一環で、他社で買った端末でも教えてくれてもいいだろう」と考えがちなのですが、自社で販売していない端末は、案内内容に責任を持つことができません。
そのため、原則案内不可となります。
(そもそも、スマホの仕組みは非常に複雑で、操作方法も機種によって大きく異なることがあります。なので「似たり寄ったりだろう」という思い込みは禁物です。)
これは、初心者には厳しいスタートとなってしまいますので、ちょっとばかりお金がかかっても、本体とセットで契約することをおすすめします。
端末をもらい受けるのは、スマホに慣れてからがベターです。
あるいは、オプションサービスをつけて、有料で特別サポートを受けましょう。
すなわち、条件(基準)の一つとしては、端末とSIMカードをセットで購入可能で、サポートを受けられる(コールセンターがある)ところ、ということになります。
2.困ったときに訊く場所があるキャリアにしよう
上記と関連するのですが、 いわゆる「格安SIM」と呼ばれる、販売店舗を持たない事業者を利用するのは、初心者のシニアにはちょっとハードルが高いと言わざるを得ません。
なぜなら大半の格安SIMは、契約はすべてインターネットで完結し、コールセンターはないか、あっても有料、たいていはメールとチャット(いわゆる文字だけのやり取り)だけのところが多くなります。設定はすべて自分でやらなくてはなりません。
いますぐ返事がほしいのに、自分の入力にも(たぶん)、相手の返信がくるのにも時間がかかるメールやチャットというのは、とても使いにくいツールとなってしまいます。
初心者シニアは、販売店舗や、しっかりしたコールセンターがあって、直接担当者やオペレーターに相談ができるキャリアにした方が、安心して利用できます。
最初は我慢して、長いものに巻かれましょう。寄らば大樹の陰?
3.最初は3大キャリア+サブブランドから選ぶのが無難
(こうやってロゴを見てみると、ソフトバンク以外、全部赤っぽい色ですね。)
そうなると、3大キャリアとそのサブブランドしかありません。
すなわち、ドコモ、au、ソフトバンク、UQモバイル(au系)、ワイモバイル(ソフトバンク系)です。
私自身は格安SIMも2社ほど使ってみたのですが、通信速度にかなり不満があり、結局解約しました。残念ではありますが、今のところ、やはりこの5社からの選択がおすすめです。
楽天モバイルは、もう少しサービスが安定するのを待ちたいと思っています。期待しています。
4.結局、何を基準にすればよいのか
それでもまだ5社あります。それぞれ好き嫌いがあると思いますがそれは置いておいて、何を基準に絞り込むべきなのでしょうか。キャンペーンでキャッシュバックがあるところでしょうか?
いえ、それはやっぱり、
① つながりやすい
が1番でしょう。山間部だとドコモしかつながらない、なんてことがザラですから、もう選択肢がないです。ドコモ系の格安SIMと悩まれるかもしれませんが、さきほどの条件により、格安SIMは除外されます。
次の条件は、
② 近くにショップがある、あるいは行きやすい場所にある
これです。
なぜかというと、故障した場合や、解約する場合は、今のところどうしてもショップに行かなくてはならないからです。ショップの訪問は予約が必要なので、ちょっと近くに来たから、という感じで寄れません。行きにくいところにあると何かと不便です。
なお、解約に関してはオンラインでも可能、というキャリアが出てきています。ワイモバイルは、MNP(他社へののりかえ)も解約も、オンラインで手続きができます。便利ですね!
あとの条件はいろいろです。
③ 料金が安い
ガラケーからスマホに切り替えると、月額料金が数千円も高くなることがよくあります。
料金差をできるだけ少なくしたい、ということですと、auサブブランドのUQモバイルか、ソフトバンクのサブブランドのワイモバイルががおすすめです。(ただし、大容量のプランはありません。)
三大キャリアにも「スマホデビュープラン」というような名称で、データ量1GBのプランを提供しているところがありますが、それだとすぐにプランを変更したくなる可能性があり、あまり現実的ではありません。
せっかくだから、慣れるためにどんどんインターネットを使っていただきたいです。最初こそ、データ量の多いプランで契約したほうがいいと思います。
慣れると、データ量節約のテクニックも身についてきますので、安いプランに変更すればいいでしょう。
データ量節約なんてとんでもない、ゲームもしたいし動画も見たい、CMで見るような最新の機種を使いたい、という方は
④ 最新機種がある、大容量プランがある
ということが必須条件となり、サブブランドは外れます。大手3社から選びましょう。
また、
⑤ すでにインターネット回線を引いている
という場合は、同じ系列、あるいは提携している会社のスマホにすれば、セット割引が可能ですので、絞られるでしょう。主なものとしては、
- ドコモ光:ドコモ
- auひかり、WIMAX:au、UQモバイル
- ソフトバンク光、ソフトバンク Air:ソフトバンク、ワイモバイル
- NURO光:ソフトバンク
- BIGLOBE光:au
そのほか、地域限定(九州や中部地方など)のインターネット回線でも、セット割引が受けられる場合があるので、ホームページやコールセンターで確認してください。
(私はあえてこの割引が利用できないような契約をしているのですが(^^;)
5.私の個人的なおすすめはサブブランド
いろいろ書きましたが、私個人としては、あくまで私見ですが、シニアのデビュースマホは、大手のサブブランド
か
がよいのではないか、と思っています。
というのは、
- au・ソフトバンクの回線を利用し、時間による速度のむらが比較的少ない
- 料金体系がわかりやすい
- 大手に比べると安い
- 最低ギガのプランでもそこそこ使える
- 通話中心でも使える(話し放題オプションあり、10分かけ放題あり)
- 最新機種ではないので、お手頃価格の機種が使える
という理由からです。
ワイモバイルのおすすめポイントはこちらから確認できます。
または、
↑をクリックしてみてくださいね。
UQモバイルについては、こちらが公式サイトです。
または、
↑をクリックしてみてください。
私自身も、上記2社+ドコモのガラケーという組合わせで利用しています。
大手のスマホを利用していたころに比べると、数千円という単位で料金が安くなっています。
それにポイントサイトを利用してオンラインで申し込んだので、とってもお得に契約できました!
ポイ活での契約についてはまた今度書かせていただきますね。
キャリアについて、イメージがわいてきましたか?
それでは、契約方法に移る前に、事前準備について説明します。
契約の前に、これだけは決めておこう
あとで変更すると手間がかかったり、おおごとになる可能性があることは、事前に決めておきましょう。
- 契約者名義
- 支払い方法、支払者名義
- 暗証番号(たいてい数字4桁)
- Apple ID+パスワード(iPhoneの場合)、google ID+パスワード(アンドロイドの場合)、dアカウントのID・パスワード、au IDとパスワード ←(いずれも、既に持っている場合は確認しておく)
1~3は、先に決めておいた方が契約がスムーズに進みます。
4についても、すでに持っているのであればそれを使うことを考えて、メモしておくことをおすすめします(メモは、くれぐれもなくさないでくださいね!)。
持っていない方も、フワッと考えておいた方がいいでしょう。パスワードだけでも。
また、次の2点または3点を準備しておきましょう。
- 本人確認書類(必須):運転免許証、マイナンバーカード(通知カードはNG)、パスポートなど。健康保険証だと補助書類が必要。
- 契約者名義のクレジットカード(店舗契約の場合はキャッシュカードや、通帳と銀行印でもOK)(必須)
- その他、契約形態によって必要とされる書類(家族割引適用、光回線とのセット割引適用など)
なぜ事前に準備すべきかというと、それはひとえに、契約時、または契約後のトラブルを防ぐためなのです。
1.契約者名義
スマホを契約したあと、コールセンターに電話をして、操作や契約内容・請求内容に関する問い合わせをしたり、MNP予約番号を発行してもらったり、プランやオプションの変更をすることがあるかもしれません。
その際に、電話口の人=契約者でないと、話が進まない可能性が高いのです。
昨今は企業に対して、個人情報保護法の遵守が厳しく求められるようになっていることから、契約者本人からの電話でない場合、契約内容について一切話をできないし、ましてや契約の変更など絶対に受け付けられない、という窓口が多くなっています。
実は、契約者本人以外の人に個人情報を漏洩した場合、懲役または罰金という処罰を受ける可能性があります。
企業に対する信頼も揺らぎます。
そのため、本人からの電話であることの確認は、携帯に限らず、コールセンターで最も厳しく指導されることのひとつなのです。
なので、「本人に頼まれたから」という理由で家族が問い合わせをしても、本人がすぐ近くにいて、いつでも電話を代われるという状態でない限り、オペレーターはほとんど何も答えてくれません。
「家族なのになぜ契約内容を教えてくれないんだ。俺が料金を払っているんだぞ!」
「主人は忙しくて、こんなところに電話する時間なんてないのよ。夫と妻は一心同体なのが日本の常識でしょ?教えてくれないのなら、消費者センターに訴えるけど、いいのね?」
と苦情を言ってみても、
「せっかくお電話をくださいましたのに、たいへん申し訳ございません。個人情報に関わる内容につきましては、ご契約者様ご本人さまとお話しさせていただきますので、ご本人様から改めてお電話くださいますようお願いいたします。本日は一般的な内容のみご案内させていただきます。」
と言われてしまい、上席に交代したとしても、答えは変わらないと思います。
また、たとえ本人だとしても、個人を特定するような情報は、オペレーター側からは開示しないことになっています。
せいぜいお客様がおっしゃったことに対して「はい」「いいえ」でお答えするくらいです。
こういった、時には理不尽にも感じられるオペレーター対応は、少しずつルールは違うものの、どの業種の窓口であっても同じです。
たとえ配偶者や親・子であっても、本人以外の人と話をする際には、開示可能な情報や受付可能な手続きを限定するなど、厳しい対応をすることになっていると思います。(少なくともこれまで私が在籍してきた窓口はすべてそうでした)
私のオペレーター歴は2008年から。さまざまな業種・企業のお問い合わせ窓口でお客様対応をしてきました。管理者をしていた期間も長かったのですが、現在は一般オペレーターです。それでも、10年前に比べると、本人確認がずいぶん厳しくなったという印象があります。
罰則が厳しくなった、というべきでしょうか。
家族からの電話だと、案内可能なことが非常に限られてしまうので、オペレーター側も心苦しく思っています。
もちろん、支払いをしている人に対しては、請求についての話はできると思うのですが、【妻が契約者+妻名義のクレジットカード(夫の家族会員カード)払い】というような契約だと、実際に引落しになるのは本会員である夫の銀行口座であっても、夫は支払者とみなされないため、何も案内できません。
「俺の口座から落ちているんだから、俺が支払者に決まっているだろう。」
と考えるのはもっともなのですが、実は夫の名前は契約の中に支払者として出てこないわけなのです。
こんなに不自由な世の中ですが、むしろ、企業はお客様の個人情報を厳重に保護するよう努力してくれているんだ、と前向きにとらえてくださるとありがたいです。
コールセンターへの問い合わせの可能性も含め、契約者名義はよく考えて決めましょう。
こちらも参考にしてくださいね:
2.支払い方法・支払者名義
これは現金主義の方が多いシニアには、ちょっと厳しい。
クレジットカードでの支払いであれば、どんな契約方法でもOK。
ただし、オンラインや電話での申し込みの場合は、契約者名義のカード一択となります。(後日変更は可能です)
銀行口座振替を希望する場合は、オンラインショップでの契約が不可(ドコモを除く)。販売店での契約となります。
(ただし、代理店のオンラインサイトでは可能な場合あり。詳細は次の記事 スマホを持とう③-2 をご覧ください)
さらに、契約者の口座ではなく家族名義の口座からの引き落としを希望する場合は、そのご家族に一緒に店舗に行ってもらうか、そうでない場合は家族証明書類とか同意書などが必要になります。(キャリアによって異なるので、事前に問い合わせが無難)
このように、支払い方法によって契約方法も限定されてしまいます。
昔のガラケー、あるいはPHSを契約したころとは大きく変わっていると思いますので、ご注意ください。
(確か私が最初のケータイを契約したころは、簡単に夫の口座からの振替で契約できたと思う。)
3.暗証番号
契約の際は、4桁の数字で暗証番号を決めなくてはなりません。
前もって決めておけば、店頭であわてて適当な数字にしてしまい、契約書に書いたはずだが見当たらない、という失敗を防ぐことができます。
4.Apple ID+パスワード(iPhoneの場合)、google ID+パスワード(アンドロイドの場合) 、その他のID
もともとPCやタブレットを利用していて、これらのIDを持っている方で、そのIDをスマホでも利用する場合は、IDとパスワードをメモしておいた方がいいでしょう。初期設定で、ブックマークや個人情報等をそのまま引き継ぐことができます。
初期設定をやってくれる店舗もよくあるようなのですが、その場合、これらのIDをあいまいにしておくと、担当者に別IDを作られてしまうことがあります。
そうなるとあとで既存IDに変更しなくてはならず、不都合が生じる可能性が高いのでご注意ください。(もらえるはずのポイントがもらえなかったりとか)
シニアが相手だと、IDなんか持っていないと決めつける担当者もいます(怒!)ので、準備は怠りなきよう。
<本体による分類>
- iPhone購入予定で、itunes、Apple製品を利用している⇒ Apple IDとパスワード
- アンドロイド(iPhone以外のスマホです)購入予定で、gmailを利用している⇒ google IDとパスワード
<キャリア(回線業者)による分類>
- ドコモ利用予定で、dアカウント所持⇒ dアカウントのIDとパスワード
- au・UQモバイル利用予定で、Pontaポイントを貯めている⇒ Pontaカード
- au・UQモバイル利用予定で、au WALLET ポイントを貯めている⇒ au IDとパスワード
- ソフトバンク・ワイモバイル利用予定で、Yahoo!メールを利用している⇒ Yahoo! IDとパスワード
※au WALLET ポイントは、現在Pontaポイントに統一されています
ここまで準備ができたら、いよいよ契約です。
スマホを持とう③-2(シニアのための、スマホの賢い買い方その2)へ進んでください
<小金持ちへの道をちょっと紹介 8>
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